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会長あいさつ


北海道公立学校教頭会 会長  野 田 隆 之(札幌市立北都中学校)


 令和5年度、会長を仰せつかることとなりました、札幌市立北都中学校の野田でございます。新役員を代表して、一言御挨拶申し上げます。 全道の小中公立学校の教頭約1500名の会長ということで、その職責の重さに改めて身が引き締まる気持ちでございます。しかし、事務局の先生方に補っていただきながら、さらには、各地区6名のブロック長様、及び各地区教頭会の皆様のお力をお借りして、令和5年度の活動を着実に進め、実りあるものにしていきたいと考えております。

 今年度は、いよいよいわゆるコロナ禍といわれた時代を抜け出し、新たな令和の時代が始まりそうです。御存じの通り、5月8日には、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類感染症になり、学校保健安全法施行規則も改正され、「第2種感染症」に位置付けられることとなりました。これは、いわゆる飛まつ感染でうつる伝染力の強い感染症であるインフルエンザ、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) 等と同じ扱いなったということです。
 この3年間は、本当に様々な制限がある中での、学校生活、そして本会の活動となりました。感染症対策に向けたガイドラインの策定、学校行事の中止や内容の縮小をはじめとした活動全般の見直し、濃厚接触者や陽性者が確認されたときの様々な対応など、先の見えない中、できることを模索し続けた毎日でした。しかしこれらは、制限された、と捉えるのではなく、状況に応じて適切な対策をして、それぞれの学校において、校内外の教職員はもとより多くの方々のお力を結集して、最適解の教育活動を推進してきたのだと、前向きな捉えをすることが大切なのだと思っています。本会の取組につきましても、北海道の感染状況や国の動向に留意しながら、様々な形で研究活動や要請活動を止めることなく続けることができ、「学びを止めない道公教」を体現してきたと感じています。

 さて、国の教育振興基本計画につきまして、3月に中教審の答申がありました。総括的な基本方針・コンセプトとして、「2040 年以降の社会を見据えた持続可能な社会の創り手の育成」「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」と示されました。
 子どもたちの抱える困難や困り感、背景が多様化・複雑化していることから、教育にもウェルビーイングが求められるようになり、持続可能な社会の創り手育成に向け自己肯定感を高める必要があるということだと思います。
 本会としましても、今年度から第16次3か年継続研究が始まります。本会の研究サブテーマ「夢と志をもち未来を切り拓く力を育む 活力ある学校づくりの推進」の具現化を目指して、取組を進めてまいります。これは、国の教育振興基本計画の基本方針と軌を一にしているものであります。
 本会研究サブテーマを受け、今年度旭川市で行われる、第56回北海道公立学校教頭会研究大会「道北大会」は、留萌管内小中学校教頭会を主管教頭会として道北各教頭会の協力のもと行われます。現在、関係各団体とも連携を図りながら、着々と準備を進めているところです。今大会が成功裡で終わるよう事務局としても全力を尽くしてまいりますが、改めまして全道の皆様の御協力をどうぞよろしくお願いいたします。
 また、令和8年度には全国公立学校教頭会研究大会北海道大会が札幌市で行われる予定となっております。今年度からスタートする第16次3か年継続研究を終え、第17次研究スタートの年となります。本大会に向けまして、今年度から準備をスタートし、研究面、環境面等を整えていく必要があります。
 加えて、令和7年度には、北海道公立学校教頭会が創立60周年を迎えます。例年年明け2月に行われる第2回理事研修会におきまして、60周年記念式典を行う予定です。これにつきましても、これまでの取組等を整理するなど、見通しをもった準備を始めなくてはなりません。
 改めて、令和5年度は、社会の大きな転換期となります。しかし、学校が抱える課題や、私たち教頭が抱える課題は以前から大きく変わっているものではありません。課題は山積しております。今後も課題解決に向けた私たち教頭の役割、この道公教の役割はさらに重要なものとなってきています。
 そのような状況だからこそ、道公教の2本柱である「研修活動」と「要請活動」がますます大切になってくると考えています。一人では解決できないことも、全道の教頭が力を合わせ、研修や要請を進めていくことできっと解決の糸口は見えてきます。また、そのつながりの中でお互いに教頭としての力量や魅力を高めていければと思っています。学校長の意をしっかりと受けとめながら「活力ある学校づくり」に、さらにリーダーシップを発揮できる教頭に、私自身も成長してまいりたいと思っております。

 結びとなりますが、北海道公立学校教頭会が、山積する課題の解決に向け、一つ一つ丁寧に取り組んでいく決意と、各取組への皆様の御支援をお願い申し上げ、新役員を代表しての挨拶とさせていただきます。

 1年間、どうぞよろしくお願いいたします。